頭痛不眠目の疲れ・ドライアイ慢性疲労うつ自律神経失調症

更年期障害そしてうつと診断され10年以上治らず悩み続けていました

55歳・女性(神奈川県)[165]

私のこの病気との付き合いは10年ほどまえの頭の重さ、血行の悪さを感じはじめたことからです。
何事にもがんばってしまう性格で同じ姿勢で長く仕事を続けることが得意でした。年令も40半ばで、そろそろ更年期かと思う年頃でした。
親の介護もあって、その疲れからかうつ病のように気持がふさぎ、頭がつねに重く、とくに雨の日は症状が強くて、ひどいときは1ヵ所にじっとしていられないほど、イライラ感があり、1分が1時間もの長い時間に感じられました。
そのうち胃がしめつけられるようになり、心臓はドキドキし、足元から緊張が走っていても立ってもいられないほどの状況が何日も続きました。家事は何とかこなすことができて、時々寝る程度でしたが、私にはとてもつらいことでした。

精神科についに行く決心をし、安定剤をもらってしのぎました。
そのうち更年期障害かと思い産婦人科に行き、漢方治療を一年ほどしましたがあまり効果がなく、次に女性ホルモン療法をためしました。これがどういうわけか劇的に効いて、本当に嬉しかったのを覚えています。しかし、いいことは続かないもので2年ほどでホルモン療法は出血が止まらなくなり、ガンになるリスクも恐く止めました。やめた途端また具合が悪くなり、また精神科に行って今度は抗うつ剤をもらうことになりました。うつ病ではないと思っていたので、ショックは大きかったです。

抗うつ剤を飲んでも、頭の重さや血行の悪さはあまりよくならず、一体何なのだろうと悩みました。そして抗うつ剤を飲み続けることのわずらわしさ、人に言えないうしろめたさはついてまわりました。
抗うつ剤をやめる方法は他にないかと、ヨガ、ヨガ療法、整体、オステオパシー、漢方薬、マッサージいろいろ試し、かなり入れこんでお金も使いました。 そして抗うつ剤をどうしてもやめたくて医師と話合いながら三度やめようとしましたが、2ヵ月はもつのですが、必ずいやな症状が戻ってきて、どうしてもやめることができませんでした。
そんなある日、いつもの肩こりのほかに、首が左右に曲がらなくなりとくに左首が痛くてたまらなくなりました。
早速、整形外科に行き、頚椎ヘルニアといわれ、けん引がきくからと5、6回したでしょうか。ある日の夜、急に首をしめつけられるような激しい症状がおき、呼吸ができなくなるようなおそろしい思いをしました。救急車を呼びたくなるような苦しさでした。あのこわさは忘れられません。それでその医者がこわくなり、他の整形外科に行きましたが、打つ手はないとけんもほろろに断られました。

このつらい首をかかえて一生すごすのかと思うと目の前がまっくらになる思いでした。そんなつらい病院歩きの中、病院の売店で見た女性週刊紙の脳神経センターの記事でした。読めば読むほど自分の症状と重なり、問診表の数も15ほどあり、この病気ではないかと何度も自問自答しました。しかし、首は脳外科と違うかもしれないとも思い悩みましたがついに104に問い合わせて電話をしました。応対に出た方は大変丁寧に聞いて下さり、予約は何ヵ月も先でしたが、本当に心から嬉しかったことを覚えています。

先生の診察は、私の首は頚椎ヘルニアがあり、こりもひどいので入院で3ヵ月以上かかるでしょうといわれ、そんなに大変なのかと驚きました。夫と相談して夫の停年退職を期に入院しました。
入院してからの3ヵ月は順調で1ヵ月たって気分もよくなり、抗うつ剤も1ヵ月めに、少しずつ切っていってきっぱりやめることができました。
電気治療をすると頭がすっきりして目もよくなったような実感があり、はり治療との相乗作用で首は順調に回復してゆきました。
がしかし、もう退院は間近かと思う頃、首の痛みがもどり、頭がまた重く感じるようになって、あれと思う日がありました。

私は肩こりがひどかったので肩のトプラーをしていましたが、肩のこりがほぐれてきたなあと思う頃、ある朝、激しいめまいを起こしました。4か月めで、また一から出直しになるのかと、かなり落ちこみました。
幸い経験した方から、これは一種の好転反応だから、心配はない、これからどんどんよくなっていくから心配はいらないよとなぐさめられました。そしてそれから、本当にゆっくりとですがよくなり、めまいもおきなくなり、入院してから約半年で退院の日を迎えることができました。ありがたいことです。

思ったよりずっと長くかかりましたが、あのつらい日々、不安だった日々をもう味わわなくていいと思うと嬉しさで一杯です。
松井先生、松井病院のみなさま、本当にありがとうございました。これからは気をつけて、しっかり、よい人生を歩んでゆきたいと思います。
もっと世の中にこの治療があることを知ってもらいたいと改めて思います。
松井先生の努力には頭が下がります。
お体に気をつけてどうかこの治療法を世の中に広めていって下さい。
ありがとうございました。

問診票 初診時・退院時経過

番号 内容 初診時 退院時
1 頭が痛い。頭が重い。    
2 頚(くび)が痛い。頚が張る。    
3 肩がこる。肩が重い。    
4 風邪をひきやすい。風邪気味のことが多い。    
5 メマイがある。天井がまわった・外界がまわった。    
6 フワフワ感がある。フラフラ感。なんとなく不安定。    
7 吐き気がある。食欲不振。胃痛・不快感。飲み込みにくい。    
8 夜、寝つきが悪い。夜中、目覚めることが多い。    
9 血圧が不安定である。血圧が200前後になる。    
10 暖かいところ、寒いところに長くいられない。    
11 汗が出やすい。汗が出ない。    
12 静かにしているのに、急に心臓がどきどきする。急に脈が速くなる。    
13 目が見えにくい。像がぼやける。    
14 目が疲れやすい。目が痛い。    
15 まぶしい。目を開けていられない。    
16 目が乾燥する。涙が出すぎる。    
17 口がかわく、つばが出ない。つばが多い。    
18 微熱が出る。その原因が不明である。    
19 下痢をしやすい。便秘。腹部症状がある。(腹痛など胃腸症状)    
20 すぐ横になりたくなる。昼間から横になっている。    
21 疲れやすい。(全身倦怠)全身がだるい。    
22 何もする気が起きない。意欲又は気力がない。    
23 天候悪化の前日、症状が強くなる。天気予報が良く当たる。    
24 気分が落ち込む。気が滅入りそうだ。    
25 1つのことに集中できない。    
26 わけもなく不安だ。いつも不安感がある。    
27 イライラしている。焦燥感がある。    
28 根気がない。仕事や勉強を続けられない。    
29 頭がのぼせる。手足が冷たい。しびれる。    
30 胸部が痛い。胸部圧迫感がある。胸がしびれる。    
合計 12 1