首こり病の原点である著書を充実化させた「スマホ首病が日本を滅ぼす」ご紹介

タイトルは「スマホ首病」となっていますが、世の数々の首こり関連書籍の原点ともいえる「首を治せば病気が消える」の内容を、最新の情報を追加するなどして充実化させたのが、この「スマホ首病が日本を滅ぼす(ワニブックス)」です。

首こり病の正式名称は、松井医師が学会発表した『頚性神経筋症候群(頚筋症)』。これは、首の筋肉の異常なコリにより12対ある脳神経のひとつ、迷走神経に影響することで、めまい、うつ、パニック障害、動悸、発汗、慢性疲労など、様々な原因不明の体調不良を発症します。

この「スマホ首」という言葉も松井医師が使い始めたもので、今やピップエレキバンはじめ、一般的にも使われ出しています。新書サイズで、とても読みやすいので、ぜひご一読いただければと思います。


【松井医師の言葉:著書より】スマホの爆発的な普及により、今までは考えられなかった奇異な社会現象が起きています。そのメカニズムと被害の実態について、日々多くの患者さんの首を診察するドクターとして警告を発します。あなたのからだと心を壊す“スマホ首”に警鐘を鳴らすのが本書の重要な目的のひとつです。

ダヴィンチ書評

■書籍はこちら 『スマホ首病が日本を滅ぼす』

うつ症状、慢性疲労、睡眠障害、ふらつき、動悸、パニック障害などなど・・・不定愁訴の原因

 体がだるい、頭が重い、フラツキがある、寝付きが悪い、気分が沈むなどの「不定愁訴」は、どの診療科を回っても確たる診断が下されず、最後には心療内科へたどり着くことが多い。しかし心療内科でも、睡眠薬や安定剤などが処方される対処療法がなされるだけで、根本治療とはほど遠いのが現状です。

 首こり博士・松井医師は、こうした不定愁訴の根底には、実は「首こり」があると見ています。専門的には頚筋(けいきん)が異常を起こすことで、副交感神経の働きが鈍くなるのです。

 電車に乗っていると、ほとんどの人がうつむいてスマホを見ている。パソコンを見る際も、たいていの場合、下向き加減になります。このように首が長時間下向きに固定されると、首の筋肉の使いすぎを招き、その結果「首こり」によって副交感神経の働きが影響を受けて不定愁訴リスクが高くなります。

 首の筋肉が異常を起こす原因は主に3つあり、「頭を打つ、むちうちなど外傷によるもの」、「スマホやパソコンなどを長時間使うことによる首の使いすぎ」、そして「元々首の筋肉が弱かったり、猫背などによるもの」と松井医師はみています。

そして近年ではスマホによる弊害が急速に増加しています。これについて松井医師は以下のように述べています。

 「スマホが登場した2010~2011年以降、首の筋肉に異常が見られる人が激増した。首の筋肉は、ある程度までは使いすぎても元の状態に戻るが、一定レベルを超えると固くなって伸び縮みできなくなってしまう。診察時に、骨や鉄のように首の筋肉が固くなっている人をよくみるが、ここまでくると元には戻らないので治療が必要になる。アメリカでもスマホの普及と比例するように10代・20代の若者の自殺率が急増しているが、その原因がわからないため問題になっている」

 首の筋肉の異常が起きるのは、首の後ろ側にある太い筋肉。うつむきがちの姿勢を続けると、首をまっすぐにしている状態より、およそ3倍も首に負担がかかる。ちなみに、頭の重さは平均的なボーリングの玉と同じ6キロ前後。頭を支える首が、うつむき姿勢のおかげで過度な負担にさらされています。

なぜ首を使いすぎると不定愁訴につながるのだろうか?

「首を使いすぎて首の筋肉がこると、副交感神経がうまく働かなくなる。副交感神経とは、睡眠や入浴時などに活発になり、体をリラックスさせる自律神経。どうして首がこると副交感神経の働きが低下するのか、そのメカニズムはまだよくわかっていないが、臨床上、多数の症例で確認はできている。副交感神経がうまく働かなくなると、眠りが浅い、寝付きが悪い、疲れやすい、気分が落ち込む、やる気が出ないなどの症状が現れる。重度になると、うつ状態となり、重症になるとほぼ全員が自殺念慮を持つことも分かって来ている。これらの症状は他の疾患でも起こりえるため、誤診されている例がとても多い」

 本当は首こりが原因なのに、他の疾患だと誤診されているものには、うつ病、頭痛、めまい、パニック障害、慢性疲労、更年期障害、胃腸障害、ドライマウス、ドライアイなどがあります。

 これについて、2019年6月、イギリスの学術ジャーナルBMCに、東京脳神経センター(理事長・松井孝嘉)の研究チームによる、首こりの治療と不定愁訴が80%以上の回復率を示す研究論文が掲載され、日経新聞、朝日新聞ほかにも取り上げられています。

 首がこっている人は、ほとんどの場合、全身の疲労を訴える。副交感神経の働きが鈍くなると、原因不明の疲れが出てきます。この両者の関係はちょうど昔の井戸の水をくむツルベと同じ。副交感神経が正常で高い位置にあれば疲労は全く出てこないが、副交感神経のレベルが下がると原因不明の疲労が出てくることが多くの臨床結果からわかってきました。

「目が乾燥する」「口が渇く」という項目を不思議に思う人がいるかもしれないが、涙やだ液は副交感神経が働くことで分泌されるので、ドライアイやマウスは首こり病が原因となっている可能性がある。これらの症状が見られる患者さんの多くが首こりの治療で改善しています。

 そのほかにも首こりの患者さんは原因不明の微熱の出ることが多い。何日も検査入院して結局何も異常が見られず原因がわからなかったという患者さんが検査の結果、首の筋肉に異常が見つかり、治療を行い正常になると微熱も消えるというケースがほとんどです。

ところで、首こり病の患者さんによく見られる、外見的な特徴はあるのだろうか?

 それは、瞳孔の開いている人が多いということ。診察時に、瞳に光を当てても反応がない。副交感神経の働きにより瞳孔は閉じるので、副交感神経の働きが悪くなっている証左だと考えられる。そして、笑顔が作り笑いになっている人が多いという特徴もある。治療を行うと、ほとんどの患者さんに自然な笑顔が戻ってきます。

 また、40代後半から50代の女性が悩む更年期障害も、実はその70%以上が首こりが原因となっていることが多い。 東京脳神経センターにて松井医師が診察した結果、女性ホルモンのゆらぎが原因となっている更年期障害は3割程度。残りのおよそ7割は、首こり病が原因と考えられる。婦人科でホルモン補充療法などを受けてみても治療が奏功しない場合は、首こりが原因ではないか疑ってみてほしい。更年期障害を訴える女性の多くが、首こりの治療を行うことで症状が軽快・消失しています。

その肩こり、じつは首こりかもしれません

肩こりと首こりの見分け方、ご存知ですか?肩周りの凝りはすべて「肩こり」と考える方が多いのですが・・・実は肩の凝りと首の凝りは全く違います。

本当は首がこっているのに肩こりだと勘違いしてケアに通い、長い間症状に悩まされたという方も少なくありません。今回は肩こりと首こりの違いを見ていき、それぞれの凝りの見分け方をご紹介します。

そもそも「肩こり」と「首こり」の境目とは何でしょうか?「肩こり」の要因は肩周辺の筋肉の緊張です。同じ姿勢が続いていると、肩周りの血流が悪くなり、肩の筋肉が固まってしまうことが原因で発生します。

一方の「首こり」は、下向きに長時間固定されるなど首の姿勢の悪さが原因で起こる凝りのこと。肩周りと違い、首周りには交感神経・副交感神経はじめ多くの神経が通っています。そのためここが凝りによって圧迫されることで、大後頭神経による緊張型頭痛や、副交感神経の異常によるうつ症状やめまい、動悸、慢性疲労、冷え・のぼせ、機能性胃腸症、物が飲み込みにくい(嚥下障害)、睡眠障害など、自律神経失調特有の数々の症状発症につながるリスクを孕んでいます。

肩こりがひどく、何をしても一時しのぎにしかならず、すぐに元に戻ってしまう方も少なくありません。実は・・・東京脳神経センターに来院される患者さんにも多く見られますが、その根本的な原因が「首こり」だった、ということも多々あります。

ではどのように肩こりと首こりを見分ければいいのでしょうか?前述の通り、首こりは神経系に影響しますので、自律神経失調特有の症状が出ているのであれば首こりを疑ってみてください。(30問の問診表で5つ以上の該当者)ただし重篤な脳神経の疾患ではないことを検査によって確かめた上で、ということが大切ですので医療機関でしっかりと診断して判断することが大前提となります。

脳神経全般の病気を診ている東京脳神経センターでは、頭痛やめまいなど脳の疾患同様の症状を持つ首こりも診ています。なぜなら首こり(肩こり)が悪化すると自律神経異常による神経症状を発症します。これを「頚性神経筋症候群(けいせい しんけいきん しょうこうぐん)と言います。

さて、首こりの診断には画像診断と自律神経の検査をします。原因不明の体調不良、諸症状(不定愁訴)に長年お悩みの患者さんの多くに見られるのはストレートネックです。ストレートネックは首の筋肉の緊張によって首の湾曲が伸ばされてしまった状態です。

そのため、首こりの治療によって首の筋肉が緩むにつれて、首の湾曲が元通りになる方も見られます。

その治療方法は副交感神経(視床下部への影響含む)に悪影響を及ぼしている首の筋肉を緩めるために、34か所の触診ポイントによって医師が低周波治療をはじめとした治療ポイントや強弱を指示して治療することになります。 ところでこの首こりの治療と並行してとても大切なことは、日常生活での首のケア。首を冷やさない、長時間下向きに首を固定しない(スマホ首)。首の筋肉を適時緩めてリラックスさせる。力を入れて首を揉まない。そして温める・・・こうしたことに気を使って過ごすことで、症状の改善効果は期待できるはずです。

以下の記事で、首こりについて説明しています。
■首こり(不定愁訴)は、なぜ女性に多いのか?
■<首こり(首こり病)のおもな症状とは> “首こり”から頭痛、めまい、うつ、自律神経失調症が発症する。
■首こり・自律神経失調症よりも危険なケース
☆ 自律神経の機能を検査する 自律神経ドックを開始しました。

大阪で首こりによる自律神経失調の改善と予防”を楽しく学べるセミナーを開催します。

8月25日(日)東京脳神経センター副所長・北條先生が大阪で「首こり病セミナー」を開催します。内容は、自律神経と頭痛。昨年大好評だった“首こりによる自律神経失調の改善と予防”を楽しく学べるセミナーに頭痛を追加して、今年も開催します。ぜひご参加ください。

頭痛の種類や発症するメカニズム、そしてめまい・うつ・下痢便秘・慢性疲労・冷えのぼせなど、自律神経が大きく関わる原因不明と診断される諸症状(不定愁訴)が発症するメカニズムとその予防法をわかりやすくお話しさせていただきます。

また会場では松井先生の著書も多数取り揃えております。

皆様のご参加、お待ちしています。

■日時:2019年8月25日(日) 13時~14時30分

■場所:朝日カルチャーセンター中之島教室

    大阪市北区中之島2-3-18 中之島フェスティバルタワー18階

■会費:会員3,024円 / 一般3,672円

■電話:06-6222-5222

【関連書籍 近著】

自律神経が整う 上を向くだけ健康法

原因不明の体調不良、自律神経が原因かもしれません。

頭痛、めまい、自律神経失調症、うつ状態、パニック障害、ムチウチ、慢性疲労、胃腸不良、難治性の更年期障害・・・こんな不調に悩んでいませんか?長年、自律神経失調の治療に携わってきた松井孝嘉先生は、こうした不調の原因が「首(自律神経)」にあることを、著書や研究論文などで発信し続けています。その知られざるメカニズムと、みるみるカラダがよみがえる治療法&予防法の一部を、その著書よりかいつまんでご紹介します。

自律神経には「アクセル」と「ブレーキ」がある

よく知られるように、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」とのふたつがあります。

交感神経は、心と体を「がんばるモード」にシフトする神経です。これを「戦闘モード」と言い換えてもいいかもしれません。

この神経は、仕事で緊張したときや身の危険を感じたとき、スポーツや人間関係で何かを争っているときなど、“ここぞ”というときに優位になります。そういった場面でより力を生み出せるよう、心拍数や血圧を上げ、呼吸を速くし、血管を収縮させて、心と体を焚きつけるように働くのです。

これによって胃腸の動きは鈍くなります。言うなれば交感神経は、よりがんばるための「心身のアクセル」のような役割を果たしているわけです。

一方の副交感神経は、心と体を「リラックスモード」にシフトする神経です。

こちらの神経は、安心してくつろいでいるときや寝ているとき、気持ちが癒されているときなどに優位になります。よりゆっくりと休めるように、心拍数や血圧を下げ、ゆったりした呼吸にし、血管を拡張させて、心と体を落ち着かせるように働くわけです。

これによって胃腸の動きは活発になります。副交感神経は、よりリラックスするための「心身のブレーキ」のような役割を果たしているといっていいでしょう。

なお、この「アクセル」と「ブレーキ」は、両方がバランスよく使われていてこそ、うまく機能するものです。車やオートバイなどもそうですが、スピードを上げたいときは「アクセル」を踏む、スピードを落とすべきときは「ブレーキ」をかけるといった絶妙のコンビネーションが成り立っていて、はじめてうまく運転できるものです。

それと同じように、人間の体も「交感神経というアクセル」と「副交感神経というブレーキ」をバランスよくかけることができないと、自分という“車体”をうまく乗りこなせないようにできているわけです。

しかし、この「アクセル」と「ブレーキ」がうまく機能しなくなったら、いったいどうなることでしょう。スピードが出すぎたり、ブレーキが利かなくなったりすれば、自分という“車体”が操縦不能になって、あっという間に事故や問題を起こしてしまうのではないでしょうか。

すなわち、自律神経の失調状態とは、このように「交感神経=アクセル」と「副交感神経=ブレーキ」のバランスがとれなくなってしまった状態のことを指しているのです。

首の筋肉異常をきっかけとして、「アクセル」と「ブレーキ」の配線が混乱を起こし、「胃腸の調子がおかしい」「動悸や息切れがする」「体温がうまく調節できない」「血圧が安定しない」といったさまざまな“故障”が、次から次に“車体”のあちこちに出てきてしまうわけです。

「首こり」が自律神経を乱す

では、首疲労による自律神経失調では、「アクセル」と「ブレーキ」にどのような問題が生じているのでしょうか。

これは、どうやら「ブレーキ」側に問題があるようです。

副交感神経のほうが失調をきたし、その結果、相対的に交感神経のほうが優位な状態が続くことになってしまう。すなわち、「副交感神経というブレーキ」の利きが悪くなったために、結果的に「交感神経というアクセル」をずっと踏み続けているような状態になってしまうとみられるのです。

これは人間の心身にとって、たいへん危険な状態です。交感神経は“ここぞ”というときに「戦闘モード」になって力を出すためのシステム。それが「アクセル」を踏みっぱなしで、常時「戦闘モード」のような状態になっていては、心も体もすぐにエネルギー切れになって燃えつきてしまいます。

休みたくても「ブレーキ」がうまく利かないから休むこともできない。それで、心身が疲弊しきって“燃えカス”がくすぶっているような状態のまま、延々と走らされるようなハメに陥ってしまうわけです。

こんなひどい状態では、心や体の機能が大きく落ち込み、さまざまな“故障”が発生するのも当然でしょう。

自律神経失調症というのは、このように心と体のコントロール機能がアンバランスになってしまう病気なのです。

ちなみに、自律神経失調症は、長らく“治療のしようがない病気”と見なされてきました。病院を受診しても、たいていは当面のつらさや痛みをごまかす薬を出されるだけ。その薬が切れればまたつらくなるうえ、神出鬼没というほどあちこちにいろいろな症状が現われるのです。

それで、体のあちらこちらで悲鳴が上がるたびに、薬に頼って症状をごまかす。そんな“堂々巡り”を繰り返すうちに、すっかり“薬漬け”になってしまう患者さんもたくさんいらっしゃいました。

しかし、その病気が首の筋肉疲労をとることによって“完治可能”となったわけです。現在のところ首疲労治療は、自律神経失調症を根治させることのできる治療法といっていいでしょう。
◆自律神経機能を検査する「自律神経ドック」

松井先生 近著:自律神経が整う 上を向くだけ健康法

自律神経失調にならないために・・・ 首をケアして自律神経を整える

今回は、松井先生の著書「自律神経が整う 上を向くだけ健康法」より、抜粋してご紹介させていただきます・・・・・・
日本人はもともと猫背の人が多く、ノートパソコンやスマホをのぞき込むことによって、首の筋肉は過剰に疲労しています。しかも、40年、50年と年を重ねるごとに、首の筋肉は異常を起こし、消耗は激しくなります。

 朝、目覚めたら会社に行けないほどの疲れを感じることもあるでしょう。ですから、日常の頸のケアが欠かせないのです。首のケアによって自律神経のバランスが調整されると、眠りが深くなり、朝の目覚めがすっきりします。緊張とリラックスの気持ちの切り替えが行いやすくなり、疲れが溜まりにくい体をつくることができます。

 首のケアで、便秘・下痢の症状が治ったり、肌の状態がよくなったりするという声を非常によく聞きます。それは、自律神経のひとつである副交感神経の働きを活発にするからです。副交感神経の働きを活発化することで、交感神経と副交感神経のオン・オフの切り替えがうまくいき、何ごとにも充実感を味わえるようになり、気持ちも上向きになります。

 首のケアとは、ジョギングのように意識して行う運動ではなく、日常の習慣の中で無意識に行う「クセ」にすることが重要です。「軽い頭痛だ」「よくあるめまいだ」「たかが便秘だ」とばかにしているうちに、首こりは悪化し、症状は重くなり、様々な不調が出てまともな日常生活が送れなくなります。

 ひとつの症状がドミノ式にほかの症状を呼び込むのです。頭や目の働きもにぶり、次第に体を重く感じるようになります。

 現代に生きる私たちは寿命を長らえる「長寿」を得ることはできましたが、ほんとうに必要なのは、心身ともに快適に人生を送る「健康長寿」です。そのためには自律神経のコンディショニングを常に心がけることが肝要です。

 そして、そのもっとも簡単な方法が「首がこらない生活習慣」をつくることです。

・・・・・・この首のケアや首がこらない生活習慣、そして首こりの典型的な諸症状などは書籍で詳しく触れていますが、基本的には「下向きを続けない」「15分に一回は首の筋肉をゆるめる」「首を冷やさない」「首を温める」などです。下向きの典型は、職業ですとネイリスト、美容師さん、歯科医、料理人、文筆業などなど。特に小説家は下向きが多いため、首こりによるうつや不調が多い傾向にあります。

 また家事やデスクワーク、受験勉強も首こりリスクを内在していますので、注意が必要です。

書籍はこちら

自律神経が整う 上を向くだけ健康法

原因不明の数々の体調不良の治療に関する研究論文が イギリスの医療・学術ジャーナル「BMC Musculoskeletal Disorders」 に掲載されました

東京脳神経センター(理事長・松井孝嘉)の研究チームが複数の不定愁訴を伴う難治性むち打ち症の入院患者を対象に独自に開発した頚部筋群への物理療法を行なった結果、退院時には殆どの全身の不定症状が80%以上の回復率を示しました。

その成果を報告した英字研究論文がイギリスのBMC Musculoskeletal Disordersに掲載されました。

実は松井医師の首こり病(頚性神経筋症候群)の研究の端緒になったのが頭部打撲・むち打ち症でした。

 当時も今も、むち打ち症の患者の多くが原因不明の体調不良に悩まされていました。首(頚筋)を触診すると一様に特有のコリが見られ、これによって頚筋のコリと原因不明の体調不良とは関係性があるのではないか、ということから研究し、臨床を重ね、不定愁訴の原因である「頚性神経筋症候群(首こり病)」を発見。試行錯誤の結果、治療法を確立しました。

 首こり病は筋肉の少ない女性に多く、近年では幼少時代に屋外で遊ぶことの少なくなった若い男性も増加しています。パソコン、スマホ、家事、介護・・・など下を向く習慣から発症し、頭痛、めまい、うつ、動悸、パニック障害、冷えのぼせ、ドライアイ、ドライマウス、多汗、血圧不安定など原因不明と診断される数々の体調不良を訴えます。

以下にプレスリリースの内容を記載させていただきます。

<全身の不定愁訴を伴う「むち打ち症」の病態解明・原因療法確立への突破口>

 東京脳神経センター(理事長・松井孝嘉)の研究チームが複数の不定愁訴を伴う難治性むち打 ち症の入院患者を対象に独自に開発した頚部筋群への物理療法を行なった結果、退院時には殆ど の全身の不定症状が 80%以上の回復率を示しました。その成果を報告した論文が BMC Musculoskeletal Disorders に掲載されます。(日本時間 2019 年 6 月 5 日 9:00)

 むち打ち症(頚椎捻挫)は交通外傷の中で最も多い傷害ですが、難治症例が多く見られ、医療 の分野のみならず社会問題にまで発展しています。難治性むち打ち症の患者は、頚以外の器官に 直接的な損傷が認められないにも関わらず、全身の不定愁訴を伴うことが特徴です。  本研究は、頚部筋群の緊張や攣縮が、全身の不定愁訴に関与していることを示した世界初の知 見であり、難治性むち打ち症の病態解明および原因療法開発の突破口となるものと考えます。

【研究の背景】

 むち打ち症(頚椎捻挫)は、国内外の交通外傷の中で最も多い傷害です。一般的に、「捻挫」や 「打撲」は、最長でも 1 か月以内の局所の安静や消炎鎮痛処置によって治癒しますが、むち打ち 症に限っては症状の長期化で苦しんでいる難治性の患者が多く存在します。

 しかし現時点におい て、むち打ち症についての確定診断は存在せず画像所見も確立されていません。その結果、自賠 責保険などの補償期間も限定されて後遺障害としても認定されず、患者自身が自覚症状を訴え続 けても周囲の理解や同意が得られないのが現状です。

 難治性むち打ち症の最大の特徴は、一般的な「捻挫」や「打撲」が局所の症状を訴えるだけで あるのに対して、その症状が頚以外の全身に及ぶ、いわゆる「全身の不定愁訴」を伴うケースが 多いことです。全身の不定愁訴は、肩こり、頭痛のみならず、めまい、動悸、吐き気、胃腸障害、 視力異常、口渇感、多汗症、冷え症、不明熱、血圧不安定、全身倦怠感、さらには、不眠、うつ 状態、強迫観念、焦燥感などの精神症状など多岐に及びます。

 患者は愁訴に応じて多くの医療機 関を受診しますが、多くの場合は治癒することなく、最終的には精神科に紹介されているケース が多く見られます。それでも治癒は難しく、患者は「泣き寝入り」して我慢するか、中には裁判 となるケースも散見されます。

 東京脳神経センター(下記、施設概要)では、松井病院(香川県観音寺市村黒町 739 番地)と の共同研究で、難治性むち打ち症の病態解明と原因療法の確立を目指して、10 年以上に渡って全 身の不定愁訴を訴えるむち打ち症患者を対象とした治療に取り組んできました。

【研究成果の概要】

  2006 年 5 月~2017 年 5 月までの 11 年間に、東京脳神経センター(以下当センター)または松 井病院を受診した交通事故によるむち打ち症患者の中で、通常の外来治療では治癒せず、かつ頚 以外の部位に 2 つ以上の愁訴を訴えて入院となった患者全 194 名(男 82 名、女 112 名:平均年齢 45.6 歳)を対象としました。

 患者に対して、頚部のみに対する低周波電気刺激療法(SSP と pain topra)と遠赤外線照射を 1 日に 2 度おこないました(図 1)。本治療法は、当センターの松井孝嘉理事長(脳神経外科)が 独自に開発したもので、従来の治療法に比べて、頚部の筋肉の拘縮・攣縮(コリ)を著明に改善 させる効果を示すことが実証されています。

 他の治療介入(薬物療法や物理療法)は一切おこな いませんでした。全身の不定愁訴としては、当センターの経験から最も多い 22 愁訴(図 2)を対 象として、入院時と退院時(平均入院日数:46.1 日)における問診票に基づき、全愁訴数、およ びそれぞれの入院時の不定愁訴の回復率を解析しました。

 全患者の愁訴数は、入院時は 13.1±4.1(平均±標準偏差)でしたが、退院時には 1.9± 1.2 にまで著明に減少しました(P<0.0001)。入院時に 4 つ以上の愁訴を訴える患者数は 99.0%に上り ましたが、退院時には 7.7%にまで減少しました。16.0%の患者さんは全くの無症状(愁訴数ゼロ) にまで回復しました。

 愁訴別の患者数を解析すると、退院時にはうつ症状や強迫観念は全例(100%)が回復し、他の 殆どの全身症状も 80%以上の回復率を示しました。 ところが、興味深いことに、直接刺激をしている頚や肩の症状の回復は 50~60%に留まりまし た。これは、頚部筋群への直接的・局所的な治療効果に加えて、頚部筋群の緊張や攣縮の緩和が 間接的に不定愁訴を改善させるという全身的なメカニズムの存在を示唆するものと言えます。

【今後の展望】

 本研究は、頚部筋群の緊張や攣縮が、全身の不定愁訴に関与していることを示した世界初の知見であり、難治性むち打ち症の病態解明および原因療法開発の突破口となるものと考えます。 我々は、このメカニズムとして、頚部筋群の間を通って全身に分布している副交感神経の関与 の可能性を考えており、現在、更なる詳細な研究を行っています。

 また、全身の不定愁訴を訴えている患者さんは、むち打ち症だけには限りません。当センター による現在進行中の研究によって副交感神経の関与が明らかになれば、副交感神経標的薬剤であ るコリン作動薬およびムスカリン受容体刺激薬に頼る難治性むち打ち症患者のみならず、全身の 不定愁訴患者を対象とした、世界に先駆けての大規模な産学連携による臨床開発研究を見据えて います。

もしかしたら自律神経?朝つらかったら首を疑う

みなさんは朝すっきりさわやかな気分で起きられますか?
時間的にはたっぷり寝たのに、だるくて、体が重くて、布団・ベッドから出られないことはないでしょうか?
体がふらついたり、吐き気があったり、おなかの調子が悪かったり、頭痛やドライアイのような症状はありませんか?

もしあるなら、それは自律神経が整っていないことが原因の可能性が非常に高いのです。近年ではスマホの使いすぎによってスマホ首(首こり)になる方も増加しています。こうした症状は、上を向いたり横を向いたり、首を回したりを日に何度もゆっくりと繰り返すことで軽くなったり治ったりすることがあります。

というのは、こうした人の首はこりすぎて筋肉が硬くなり、変性が起き、筋肉の中やその近くを通る末梢神経の中の自律神経を圧迫している可能性があるからです。

現代人は首を想像以上に酷使しています。肩はいくらこっても神経症状を出しません。しかし首の場合、首の筋肉異常で副交感神経失調を起こし、全身に不調の症状を出すということを、当時むち打ちの研究をしていた松井孝嘉医師が1978年に発見し、2005年にその治療方法を完成させました。実はむち打ち症の患者さんも全身に不調の症状を出すという共通点があったからです。

これが「頚性神経筋症候群」つまり「首こり病」です。

それまでは首こりが神経の異常を引き起こし、頭痛はじめ全身にさまざまな症状を出すことは知られていませんでした。この症状は、病院を受診してもレントゲンなどの検査には異常は見られません。

首を酷使しない。首のこりをほぐす。そして首の後ろを冷やさず、温める。これが最大の予防になります。首のこりをほぐす際にはくれぐれも力を入れず、ゆっくりとやさしく、首の後ろの筋肉がゆるむように回しましょう。

そして後頭部で手指を組んで、頭の重さを支えるようにしてゆっくりと頭を後ろに倒す「ネックリラクゼーション」を15分に一回を目安にやってみてください。

首こりを解消できれば原因不明の体調不良「不定愁訴」にもなりにくく、医者いらずへの近道です。

■ 自律神経の機能を検査する 自律神経ドックを開始しました。

脳ドック、頸ドックの取材動画が公開されました

脳ドックの検索サイト「E-PARK」さんに取材いただいた脳ドックと頸ドックの動画がYouTubeに公開されました。

取材動画では、脳ドックだけでなく、原因不明の体調不良を発症させる首こり病(自律神経失調)を検査できる「頚ドック」についても北條医師が説明しています。
東京脳神経センターではどういうところを重要視して検査をしているのか、検査の後患者さんにどのようなアドバイスを心がけているのかを、脳神経外科医の北條医師と放射線科の柳さんがお答えいたしました。

また首こり病の診断の際も、頭痛の原因に重篤な病気が隠されていないかをしっかりと検査します。もしもその結果、頭痛が脳卒中の前駆症状だと判明すれば、連携する病院での迅速な処置を手配することになります。

またその頭痛が緊張型頭痛なのか、慢性頭痛・片頭痛など緊張型頭痛以外の頭痛なのかを診断し、緊張型頭痛であれば大後頭神経を圧迫する首こりの治療となります。もちろん自律神経失調を発症させる首こり病の診断は、首の検査だけでなく重心動揺検査や瞳孔検査、サーモグラフィーによる体表温度の検査など総合的に実施して、首こり病であることをしっかりと見極めたうえで治療を実施することになります。

脳の健康の脳ドックと自律神経の健康の頸ドックとなります。

脳ドック、頸ドックの取材動画

新刊 自律神経が整う『上を向くだけ健康法』のご案内

ちょっと情報提供が遅くなってしまいましたが、10月に松井先生の新刊が朝日新聞出版より発売となりました。 
イライラ、不安、うつ、慢性疲労・・・これまでに延べ10万人を治療し、テレビでも話題の「首こり病博士/Dr.自律神経」として知られる松井医師による副交感神経のバランスをコントロールして、心身ともに常にベストコンディションでいるための生活習慣と症状予防のコツと最新情報をわかりやすくまとめた新刊本を朝日新聞出版より発売いたしました。

いま改めて注目が集まっている自律神経は内臓や血管、呼吸器など体中のあらゆる部位をコントロールするもっとも重要な神経のひとつです。実はこの自律神経、なかでも副交感神経は首の筋肉と密接な関係があることを世界で初めて見つけました。それにより体中の不調が起き、どこの病院でも治すことができなかった症状の治療が可能になりました(著書より)

アルバートアインシュタイン医科大学への留学と首こりによる自律神経失調の研究に取り組んだ経緯や、その後ジョージタウン大学で世界初の全身用CTスキャナの開発と首こり病との関連性など、これまでに語られなかった興味深い話も終章で語られていますので、ぜひご覧いただければと思います。

=目次=

【序章】 うつむく人ほど疲れやすい
【第1章】 なぜ、自律神経が大事なのか?
【第2章】 副交感神経は「幸せ神経」
【第3章】 副交感神経アップで疲れない体をつくる
【第4章】 首の筋肉を休ませれば、体は元気になる
【第5章】 自律神経のケアと治療で生まれ変わる
【第6章】 頸筋症は治る 症例報告
【終章】 首こり病とCTスキャナーの普及
〔仕様:B6変判並製 208ページ/定価:1296円(税込) 〕