新連載! むち打ち症、自律神経失調症、起立性調節障害と頸の筋肉との関係を解明する!

第4回:謎解きの旅パート2 – 迷走神経

<解説>

昔の解剖学者が内臓のどこに行くかがわからないので迷走神経という変わった名前がついているんだ。迷走神経は全身の副交感神経の親玉でもあるんだ。自律神経失調症の症状のほとんどが、迷走神経の機能低下で説明できそうだね。

ここで忘れていけないことは、自律神経の機能は、脳から内臓などへ命令を出す(遠心性という)よりは、内臓から脳に情報を上げる(求心性という)情報の方がずっと多い(70-80%)といわれているんだ。

でもどうして、頸と関係のない、頭の中の目の症状や耳の症状がでてくるの?

そこが、謎解きの一番重要なところだよ。謎解きのためには、生物の進化の過程を考えるとわかりやすいんだ。

<次回に続く>

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第3回:謎解きの旅の始まり

<解説>

頸の筋肉と今まででてきた自律神経の症状が関係あるとしたら、どんなことが考えられるの?

うん、それでは一緒に謎解きの旅にでよう。頭痛は自律神経とちょっと違うからあとで考えるとしておいておいて、そもそも、自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあるんだ。まぶしい、ドライアイ、すぐに目がぼやける、耳閉感などの症状は副交感神経との関係が強くて、副交感神経の機能が低下するとその症状が出てくるんだ。

自律神経とのどの違和感、胃の不快感、腹痛、動悸との関係はどう考えるの。

ここは一番簡単にわかると思うよ。消化管や心臓など胸郭と腹腔の内臓のほぼすべては、頭部からでて頸の前側の両側を通って胸腔、腹腔に行く迷走神経という超有名な神経に支配されているんだ。

迷走神経??

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第2回:むち打ち症と自律神経失調症の共通症状

<解説>

むち打ち症や自律神経失調症に共通な、各種症状、頭痛、のどの違和感、吐き気、胃の不快感、胃の痛み、逆流性食道炎、腹部膨満感、便秘、下痢、めまい、まぶしさ、ドライアイ、耳鳴り、聴力低下、音がこもる等に関して考えると、まずは消化管と関係すること、さらには、心拍数と関係すること、頭部では頭痛、目と関係するのが、まぶしさ、ドライアイ、あとは耳の鼓膜などとの関係でわけられるんだよ。

そして、むち打ち症でいろいろな症状がでる事に関しては、内科、耳鼻科、眼科、整形外科、脳外科、そして最終的には、心療内科、精神科の医師が、自分の専門分野の考え方で、症状を診断していることが理由のひとつなんだ。

追突事故で頸の筋肉がやられて、上の症状がでてくるわけだから、一つの原因で、全てが説明できる考え方を見つけ出さなくてはならないんだ。また最近、小学生・中学生の患者が急増して社会問題になり始めている、起立性調節障害とむち打ち症の症状はとても似ているんだ。そしてむち打ち症の根本的な治療法をみつけることができれば、起立性調節障害だけでなく、いわゆる髄液減少症、線維筋痛症などの治療にも有効になる可能性が高いんだ。

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第1回:むち打ち症、自律神経失調症、起立性調節障害と頸の筋肉との関係

<解説>

自律神経失調症とはね、不眠、朝起きられない、元気がでない、頭痛がする、めまいがする、胃の調子が悪い、吐き気、などの不定愁訴から、内科や耳鼻科、脳外科などを受診して、血液検査や脳のCT検査などあらゆる検査をしても、異常がみつからない人に対してつけている病名、正確には状態のことなんだ。症状が悪化すると、うつ症状もでてくるので、心療内科や精神科でうつ病という病名がつけられ、睡眠薬や精神安定剤などが処方されることが多いんだ。追突事故などの後2-3週間して出てくる各種症状(頸の筋肉の痛み、頭痛、吐き気、その他)のことをむち打ち症後遺症といって、自律神経失調症の症状と似ているので、頸の筋肉の障害と関係があるのではないかと考えた人がいるんだ。

<第2回:むち打ち症と自律神経失調症の共通症状>に続く

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原因不明の体調不良を引き起こす「首こり」という病気は なぜ理解されにくいのか。

以前の記事「多くの人が悩む原因不明の体調不良、それが不定愁訴」で簡単に触れましたが、今回は多くの方が長年にわたって悩んでいる不定愁訴についてです。

原因不明の病気
首が原因の頭痛、めまい、慢性疲労、うつ、イライラ、動悸、不眠・・・・これらは一般的に不定愁訴(ふていしゅうそ)と言われ、病院で診てもらっても「原因不明」とされ、内科などで症状を必死に訴えても、根治的な治療をしてもらえないことが多くあります。

また、病気の苦しさ自体を周囲の人に理解してもらいにくいのも、この病気のつらいところです。周囲からは「怠け病」「仮病」「精神がたるんでいるからだ」などと言われます。

ある患者さんの場合、最初は内科でした。そこでは更年期障害と診断されましたが、軽快することはありませんでした。次は整形外科、その次は耳鼻科へ行き、最後に助けを求めたのが心療内科でした。

患者さんによっては、このほかに消化器科、循環器科、神経内科、眼科などを経由してくることもあります。ともあれ最後にたどり着いたのが、心療内科、あるいは精神科という人は、この病気の患者さんに見られる典型的な例です。

いくら精密な検査をしても、からだに異常が見つからないので心の病気だろう、という結論に達してしまうわけです。心療内科ではSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ剤を出されるだけ、というケースがほとんどです。

薬を処方されても、一時的に症状を抑えることしかできず、いつまでもつらい症状から解放されません。なぜなら、この病気は心の病気とは関係のない器質的疾患であることがほとんどだからです。精神病である大うつ病と、自律神経性うつ病の違いについては、また別項目で取り上げることにしましょう。

これらの症状の多くは首に原因があり、適切なケアをすれば、意外と短期間で治るということが、臨床結果からわかっています。しかし、医学界では首の重要性が十分認識されておらず、患者さんもこのことを知らないため、なかなか治療できる場所にたどり着けません。

いったいそれは、どうしてなのでしょうか?

ひとつには、現在の細分化された医療体制を挙げることができます。たとえば日本脳神経外科学会とその関連学会に所属し、そこで首が原因のさまざまな病気の現状や、研究結果などを発表したとしても、他の内科、精神科、耳鼻科、眼科、循環器科、消化器科、整形外科などでは認知されません。ですから、ほかの専門科のドクターに、この病気の存在を知らせることは大変難しくなります。

筋肉は本来、整形外科の領域になります。ところが整形外科医の多くは硬い骨と間接ばかりに関心があり、筋肉を専門にしているドクターはほとんどいないというのが現状です。

女性に多い、不定愁訴
全国の病院のおよそ7割が、こうした原因が特定できない諸症状「不定愁訴(ふていしゅうそ)」の患者さんだと言われています。女性は男性に比べて体の好不調が敏感に現れるようです。そのためでしょうか、若いころから冷えや頭痛、ほてり、便秘、イライラ、うつ状態といった体の不調を訴える方が男性より多く見られます。

このような女性によく現れる症状の数々を不定愁訴と呼んでいます。不定愁訴とは「広辞苑」によると「明白な器質的疾患が見られないのに、さまざまな自覚症状を訴える状態」とあります。「首こりによる副交感神経の異常」という、これまでの検査ではわかりにくい疾患である首こり病(頚性神経筋症候群)。だから理解されないのです。

しかし現在、この不定愁訴に対する医学の歴史が塗り替えられつつあります。繰り返しますが、不定愁訴とは、つらい自覚症状があっても、病院の検査で異常が見つからず、原因が判明しない症状のことです。その不定愁訴と言われる症状は、自律神経失調症の症状なのです。

首こり博士として知られる東京脳神経センターの松井医師が首の筋肉の異常で自律神経失調症が起きることを発見したのは1978年。それから20年をかけて自律神経失調症の治療法を完成させました。これによって、多くの不定愁訴は原因不明の病気ではなく、首の筋肉という生体組織そのものの異常で起こる単純な器質的疾患として治療できるようになったのです。

ただし、下記の記事でご紹介したように、頭痛やめまい、うつ症状などの症状には重篤な疾患が隠されていることがありますので、自律神経失調症と決めつける前に、まずはしっかりとした医療施設で診察を受けることをおすすめします。検査した結果「異状なし」と診断されたのに、さまざまな体調不良が続くような場合は、首こり病が疑われます。
・首こり・自律神経失調症よりも危険なケース

<首こり(首こり病)のおもな症状とは> “首こり”から頭痛、めまい、うつ、自律神経失調症が発症する。

【首こりから不定愁訴へ】
首の筋肉を酷使したり、首にムチウチなどの外傷を受けたりすると、首こりが発生します。

この首こりが、首の中にある神経や血管に悪影響を与えるため、頭痛、めまい、うつ、自律神経失調などの症状が出やすくなります。

自律神経の調子が悪くなると、安静にしていても動悸がしたり、血圧が不安定になったりします。微熱、胃腸障害、ドライアイなども起こります。

また体中がだるくなる、吐き気をもよおす、汗が異常に出る、なんとなく目が見えずらくなる、瞳孔が大きくなって明るいところでも瞳孔が綴じなくなる(まぶしい)、天気が悪くなりはじめると体全体が不調になる、手足が冷え、頭がのぼせて顔が熱くなる、胸が痛くなったり圧迫されたようになる・・・などの症状があらわれます。

これらは、いわゆる「不定愁訴」と言われるもので、以前の“「首こり」症状のチェックポイント解説”記事でご紹介した問診表も、こうした首こり病特有の症状から組み立てています。

その問診表の項目が、首こりによってあらわれる主な症状と言ってもいいかもしれません。

この“首こり”がさらに悪くなると、首の筋肉の異常が原因の「頚性うつ」、「パニック症候群」、「慢性疲労(または慢性疲労症候群)」などの重い症状が出てくる場合があります。


【首の筋肉の異常を治すと・・・】

こうしたさまざまな症状の関連は、これまでの医学ではきちんと理解されていませんでした。

しかし、首の筋肉の異常を治すことで、多くの場合、これらの症状が消えるという臨床的な事実が明らかになりました。

ただし、このような症状は、すべて自律神経失調症、首こり病だとは限りません。下記のような危険なケースもありますので注意が必要です。
■首こり・自律神経失調症よりも危険なケース

【関連記事】
■「首こり」でうつを発症!? それが「首から“うつ”(頚性うつ)」
■ 自律神経の機能を検査する 自律神経ドックを開始しました。

その最新の研究結果として、以前にもご紹介しましたが東京脳神経センターの研究チームによる複数の研究論文(英文)が下記の国際医学ジャーナルに採用されています。もしお時間がございましたら翻訳サイトで日本語に変換してお読みいただければと思います。
◆2020年1月:European Spine Journal
◆2019年6月:BMC Musculoskeletal Disorders

首こり病で自律神経失調となった患者さんは 誰も理解してくれない原因不明の体調不良に苦しみます。

『スマホ首病が日本を滅ぼす』より抜粋】

日本語には「肩に重圧がのしかかる」とか「重荷を背負う」という言葉があります。昔から、重荷に打ち勝とうと熱心に仕事をしていると、いつしか前かがみになり、猫背になって耐えしのごうとしてきました。

それは現代のパソコンを使った社会でも同じかもしれません。集中して仕事に打ち込めば打ち込むほど、頭が前方へとせり出し、背中は丸まり、少しうつむきながらの姿勢になっていきます。この時、肩や背中より、もっと重荷がのしかかっているのが首なのです。

首こり病にかかった時、病院などでは一般的にどのように対処しているのでしょうか。Aさん(30代半ばの女性)の発言を例に具体的に見てみましょう。

「内科、脳神経外科、整形外科、耳鼻科・・・いろいろな病院を回りました。結局、最後は心療内科に行かされました。心の病気、うつ病という診断でした」

Aさんが東京脳神経センターを訪れたのは、さんざん病院巡りを繰り返して後でした。どこにでもいるようなごく普通の会社員の方です。ただ、表情に関しては非常に暗く、こう言っては失礼ですが、三十代半ばという実年齢よりやや老けて見えたことは覚えています。

「きっかけは二年前くらいだったでしょうか、仕事中、急に動悸がしはじめたんです。すぐに良くなるだろうと放っておいたんですが、そのうちに手がしびれたり、手足が冷たいのに上半身が熱くてのぼせたり、肩こりもひどかったですね。で、仕方なく内科へ行ったら、あっさり『これは更年期障害です』と言われました。こんな年でもなるんだ、とショックでした」

そして、Aさんは安定剤を処方されました。

「でもまったく良くならなくて、そのうちに、肩こりだけじゃなく、首の後ろや頭まで痛くなってきました。特に夕方になると、張ったような痛みが出てきて、仕事になりませんでした。それで整形外科に行ったんです。念のためということでCTを撮りましたが、どこにも異常はありませんでした。『きっとストレスのせいでしょう。スポーツでもして気分転換をしたらどうですか?』と、お医者さんから言われました。カオイロプラクティックやマッサージにも通ってました。めまいの症状もあったので、それが元凶なのかと思って耳鼻科にも行きました」

そうAさんは話すと、ここからが大変でしたとため息をつきました。

「だんだん疲れが取れなくなってきて、朝、起き上がれなくなりました。遅刻ばかりでいつも上司に叱られました。気が滅入って、仕事もおっくうで、ついには会社を休むようになりました。ちょうど決算期の忙しい時期だったので、同僚からは白い目で見られていました。陰で“あのひとは怠け者だ”と、誰も理解してくれませんでした」

誰も理解してくれない・・・原因不明の症状を抱える患者さんに共通する切実な訴えです。

首こり病という、この病気の大きな問題は、周囲の人の理解が得られないこと。見た目にはなんら健康な人と変わりありませんし、また、がんや心臓病にように直接命にかかわってくる症状には見えませんから、どうしても周囲の人から病状を軽く見られがちです。

いつも一緒に働いている職場の同僚でも、本人がどんなに苦しんでいるかをわかりません。今日は調子が悪いと言えば、

「また怠け病がはじまった」
「精神がたるんでいるからだ」
「気の持ちようでしょう」

などと陰で言われ、あるいは面と向かって言われ、会社内で孤立している患者さんがたくさんいます。

それは家庭内でも同じ。症状が進行すると、Aさんのように出勤することさえ困難になってきます。朝はベッドから起きられず、部屋に引きこもりがちになり、笑顔がまったくなくなり、いつも暗い表情で横になっている。

そんな状況が続けば、長年連れ添ったご夫婦であっても

「会社に行きたくないだけでしょう?」
「いつまでこんなことをしているの?」
「家のローンはどうずるの?」

と、深い溝が生まれ始め、ぎくしゃくとした関係になります。

「誰にも理解してもらえない・・・」原因不明の体調不良を抱えて東京脳神経センターを訪れた患者さんたちは、そのほとんどが口々にこのようなことをおっしゃいます。そのつらさは痛いほどわかります。この病気はからだだけでなく、人間関係の悪化をも招いてしまいます。Aさんも、自分の苦しみを誰にも理解してもらえないつらさを感じていました。

しかし唯一、Aさんの理解者がいました。それは彼女のお母さんです。

「母だけは心配してくれました。私の病気をいろいろと調べてくれて、これは精神的な病気では?と教えてくれて、名医として有名な先生の心療内科にかかりました。そこでうつ病と診断され、今は会社を休職しています。抗うつ剤を処方され毎日飲みましたが、効き目を実感できず、二倍量、三倍量と増えました。しかし気分は良くならず、何か新しい訴えをすると、その度に別の薬が増えて、今では十数種類の薬が処方されています。薬漬け状態です。何も変わらないのでやめたいと先生に言っていました。そんな折に記事で“首こり病”のことを知りました。もしかしたらこの病気ではないのか・・・と思ったのです」

診察に訪れたAさんの問診表を見ると「はい」の数が18個ありました。これはもはや重症の部類でした。彼女がひとりで抱えたつらさは相当だったはずです。

診察・検査・診断後、すぐに治療に入りました。幸いAさんは真面目な方でしたので、きちんと二日に一度、治療に通ってくれました。一種間もすると、頭痛、首こり、肩こりが軽くなり始め、今までなかった笑顔が見られるようになりました。二週間後には気分の落ち込みといった精神症状が取れ、抗うつ剤の量を約三分の一にまで減らすことができました。

Aさんは「人生が楽しく感じられるようになりました」と嬉しそうな笑顔を見せながらも、不思議そうにおっしゃっていました。最後の方まで動悸とめまいだけは残りましたが、このふたつの症状も含め、およそ2ヵ月後にはほとんどの症状が消失しました。

Aさんは、“あれもしたい、これもしたい、ものごとすべて前向きに考えられるようになり、本当に生まれ変わったようだ”とおっしゃってました。 (『スマホ首病が日本を滅ぼす』より抜粋)

■ 自律神経の機能を検査する 自律神経ドックを開始しました。

※東京脳神経センター


首こりが消えれば不調が消える。 首こりを治せば、間違いなく人生が変わる。

今回は・・・首こりと、パニック障害やうつ、慢性疲労など、深刻な自律神経失調症との関係について触れた『スマホ首病が日本を滅ぼす(ワニブックス)』から、その一部をご紹介します

自律神経とは、意識とは関係なく、生物が生きていくためのさまざまなからだの働きを自動制御するシステムです。「交感神経」と「副交感神経」をアクセルとブレーキのようにバランス良く使って、人間のからだの調子を整えています。

首は、脳と全身とをつなぐ通り道・・・しかも、とても細くて弱いパイプラインです。この細いパイプラインに、背骨、気道、食道、血管、自律神経を含む神経系などがきちっと収まって通っています。ところが、首の筋肉がこってしまうと、神経の働きに影響が出てしまうのです。

それはなぜか?

副交感神経の働きが悪くなり、自律神経のバランスが崩れ、働き方の調子が狂うと「自動運転」が上手く機能しなくなってしまうからです。

その結果、多くの場合、次の16の病気・症状のうちのどれか、もしくは複数があらわれます。それは、緊張型頭痛(後頭神経痛)、めまい(ふわふわ、ふらふらも含む)、パニック障害、更年期障害的な諸症状、動悸、慢性疲労、多汗症、不眠症、血圧不安定症、下痢・便秘、起立性調節障害などです。

これらの病気・症状は、いずれもからだの調節機能である自律神経の乱れによる病気・症状なので、まるで機械の調節つまみの位置がズレてしまったかのように、普段と比べてなんとなく調子が悪いという違和感を感じるようになります。

他人には自分のつらさがわかってもらえないことが多く、医療機関で検査を受けても、ほとんど異常なしという結果に終わります。そのようなことが患者さんを孤立させ、悩みを深くさせてしまうのです。

先ほどの諸症状は、まさに自律神経失調症の典型的な症状です。その症状が長く続いたり、ひどくなってくると日常生活にも支障をきたすようになり、やがて抑うつ状態へと陥るケースが少なくありません。

自律神経の乱れから発症する「うつ病」は、進行するにしたがって自殺念慮を持つようになるという特徴があります。まずは首こり~首こり病が発端となり、自律神経の乱れ(自律神経失調)、さまざまな全身の不調へと拡大し、精神も蝕んでいくという、この病気の仕組みを理解することが大切です。

そして、心身がそんな深刻な状態にならないように、からだの不調を感じたら、まずは首こり病を疑い、しっかりと診断を受けた後に治療することが大切です。しかしながら先ほどの諸症状・・・緊張型頭痛、めまい、パニック障害、更年期障害(難治)、難治性むちうち症、慢性疲労、ドライアイ、多汗症、不眠症、機能性胃腸症・過敏性腸症候群(下痢・便秘など)、機能性食道嚥下障害、血圧不安定症、VDT症候群、ドライマウス、起立性調節障害、そしてそれらを統合した自律神経失調症・・・・その先にある自律神経性うつ病、これらの病気・症状は、これまで治すのが困難だと言われていました。

しかし松井医師(東京脳神経センター理事長/ネッククリニック福岡・ネッククリニック大阪・ネッククリニック名古屋・ネッククリニック愛媛)が確立した診断法・治療法によって、よほど困難なケースを除いて、首こり病を治すことで治癒、改善または完治できるようになっています。
ワニブックス社「スマホ首病が日本を滅ぼす」より抜粋 )

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うつ症状、慢性疲労、睡眠障害、ふらつき、動悸、パニック障害などなど・・・不定愁訴の原因

 体がだるい、頭が重い、フラツキがある、寝付きが悪い、気分が沈むなどの「不定愁訴」は、どの診療科を回っても確たる診断が下されず、最後には心療内科へたどり着くことが多い。しかし心療内科でも、睡眠薬や安定剤などが処方される対処療法がなされるだけで、根本治療とはほど遠いのが現状です。

 首こり博士・松井医師は、こうした不定愁訴の根底には、実は「首こり」があると見ています。専門的には頚筋(けいきん)が異常を起こすことで、副交感神経の働きが鈍くなるのです。

 電車に乗っていると、ほとんどの人がうつむいてスマホを見ている。パソコンを見る際も、たいていの場合、下向き加減になります。このように首が長時間下向きに固定されると、首の筋肉の使いすぎを招き、その結果「首こり」によって副交感神経の働きが影響を受けて不定愁訴リスクが高くなります。

 首の筋肉が異常を起こす原因は主に3つあり、「頭を打つ、むちうちなど外傷によるもの」、「スマホやパソコンなどを長時間使うことによる首の使いすぎ」、そして「元々首の筋肉が弱かったり、猫背などによるもの」と松井医師はみています。

そして近年ではスマホによる弊害が急速に増加しています。これについて松井医師は以下のように述べています。

 「スマホが登場した2010~2011年以降、首の筋肉に異常が見られる人が激増した。首の筋肉は、ある程度までは使いすぎても元の状態に戻るが、一定レベルを超えると固くなって伸び縮みできなくなってしまう。診察時に、骨や鉄のように首の筋肉が固くなっている人をよくみるが、ここまでくると元には戻らないので治療が必要になる。アメリカでもスマホの普及と比例するように10代・20代の若者の自殺率が急増しているが、その原因がわからないため問題になっている」

 首の筋肉の異常が起きるのは、首の後ろ側にある太い筋肉。うつむきがちの姿勢を続けると、首をまっすぐにしている状態より、およそ3倍も首に負担がかかる。ちなみに、頭の重さは平均的なボーリングの玉と同じ6キロ前後。頭を支える首が、うつむき姿勢のおかげで過度な負担にさらされています。

なぜ首を使いすぎると不定愁訴につながるのだろうか?

「首を使いすぎて首の筋肉がこると、副交感神経がうまく働かなくなる。副交感神経とは、睡眠や入浴時などに活発になり、体をリラックスさせる自律神経。どうして首がこると副交感神経の働きが低下するのか、そのメカニズムはまだよくわかっていないが、臨床上、多数の症例で確認はできている。副交感神経がうまく働かなくなると、眠りが浅い、寝付きが悪い、疲れやすい、気分が落ち込む、やる気が出ないなどの症状が現れる。重度になると、うつ状態となり、重症になるとほぼ全員が自殺念慮を持つことも分かって来ている。これらの症状は他の疾患でも起こりえるため、誤診されている例がとても多い」

 本当は首こりが原因なのに、他の疾患だと誤診されているものには、うつ病、頭痛、めまい、パニック障害、慢性疲労、更年期障害、胃腸障害、ドライマウス、ドライアイなどがあります。

 これについて、2019年6月、イギリスの学術ジャーナルBMCに、東京脳神経センター(理事長・松井孝嘉)の研究チームによる、首こりの治療と不定愁訴が80%以上の回復率を示す研究論文が掲載され、日経新聞、朝日新聞ほかにも取り上げられています。

 首がこっている人は、ほとんどの場合、全身の疲労を訴える。副交感神経の働きが鈍くなると、原因不明の疲れが出てきます。この両者の関係はちょうど昔の井戸の水をくむツルベと同じ。副交感神経が正常で高い位置にあれば疲労は全く出てこないが、副交感神経のレベルが下がると原因不明の疲労が出てくることが多くの臨床結果からわかってきました。

「目が乾燥する」「口が渇く」という項目を不思議に思う人がいるかもしれないが、涙やだ液は副交感神経が働くことで分泌されるので、ドライアイやマウスは首こり病が原因となっている可能性がある。これらの症状が見られる患者さんの多くが首こりの治療で改善しています。

 そのほかにも首こりの患者さんは原因不明の微熱の出ることが多い。何日も検査入院して結局何も異常が見られず原因がわからなかったという患者さんが検査の結果、首の筋肉に異常が見つかり、治療を行い正常になると微熱も消えるというケースがほとんどです。

ところで、首こり病の患者さんによく見られる、外見的な特徴はあるのだろうか?

 それは、瞳孔の開いている人が多いということ。診察時に、瞳に光を当てても反応がない。副交感神経の働きにより瞳孔は閉じるので、副交感神経の働きが悪くなっている証左だと考えられる。そして、笑顔が作り笑いになっている人が多いという特徴もある。治療を行うと、ほとんどの患者さんに自然な笑顔が戻ってきます。

 また、40代後半から50代の女性が悩む更年期障害も、実はその70%以上が首こりが原因となっていることが多い。 東京脳神経センターにて松井医師が診察した結果、女性ホルモンのゆらぎが原因となっている更年期障害は3割程度。残りのおよそ7割は、首こり病が原因と考えられる。婦人科でホルモン補充療法などを受けてみても治療が奏功しない場合は、首こりが原因ではないか疑ってみてほしい。更年期障害を訴える女性の多くが、首こりの治療を行うことで症状が軽快・消失しています。

その肩こり、じつは首こりかもしれません

肩こりと首こりの見分け方、ご存知ですか?肩周りの凝りはすべて「肩こり」と考える方が多いのですが・・・実は肩の凝りと首の凝りは全く違います。

本当は首がこっているのに肩こりだと勘違いしてケアに通い、長い間症状に悩まされたという方も少なくありません。今回は肩こりと首こりの違いを見ていき、それぞれの凝りの見分け方をご紹介します。

そもそも「肩こり」と「首こり」の境目とは何でしょうか?「肩こり」の要因は肩周辺の筋肉の緊張です。同じ姿勢が続いていると、肩周りの血流が悪くなり、肩の筋肉が固まってしまうことが原因で発生します。

一方の「首こり」は、下向きに長時間固定されるなど首の姿勢の悪さが原因で起こる凝りのこと。肩周りと違い、首周りには交感神経・副交感神経はじめ多くの神経が通っています。そのためここが凝りによって圧迫されることで、大後頭神経による緊張型頭痛や、副交感神経の異常によるうつ症状やめまい、動悸、慢性疲労、冷え・のぼせ、機能性胃腸症、物が飲み込みにくい(嚥下障害)、睡眠障害など、自律神経失調特有の数々の症状発症につながるリスクを孕んでいます。

肩こりがひどく、何をしても一時しのぎにしかならず、すぐに元に戻ってしまう方も少なくありません。実は・・・東京脳神経センターに来院される患者さんにも多く見られますが、その根本的な原因が「首こり」だった、ということも多々あります。

ではどのように肩こりと首こりを見分ければいいのでしょうか?前述の通り、首こりは神経系に影響しますので、自律神経失調特有の症状が出ているのであれば首こりを疑ってみてください。(30問の問診表で5つ以上の該当者)ただし重篤な脳神経の疾患ではないことを検査によって確かめた上で、ということが大切ですので医療機関でしっかりと診断して判断することが大前提となります。

脳神経全般の病気を診ている東京脳神経センターでは、頭痛やめまいなど脳の疾患同様の症状を持つ首こりも診ています。なぜなら首こり(肩こり)が悪化すると自律神経異常による神経症状を発症します。これを「頚性神経筋症候群(けいせい しんけいきん しょうこうぐん)と言います。

さて、首こりの診断には画像診断と自律神経の検査をします。原因不明の体調不良、諸症状(不定愁訴)に長年お悩みの患者さんの多くに見られるのはストレートネックです。ストレートネックは首の筋肉の緊張によって首の湾曲が伸ばされてしまった状態です。

そのため、首こりの治療によって首の筋肉が緩むにつれて、首の湾曲が元通りになる方も見られます。

その治療方法は副交感神経(視床下部への影響含む)に悪影響を及ぼしている首の筋肉を緩めるために、34か所の触診ポイントによって医師が低周波治療をはじめとした治療ポイントや強弱を指示して治療することになります。 ところでこの首こりの治療と並行してとても大切なことは、日常生活での首のケア。首を冷やさない、長時間下向きに首を固定しない(スマホ首)。首の筋肉を適時緩めてリラックスさせる。力を入れて首を揉まない。そして温める・・・こうしたことに気を使って過ごすことで、症状の改善効果は期待できるはずです。

以下の記事で、首こりについて説明しています。
■首こり(不定愁訴)は、なぜ女性に多いのか?
■<首こり(首こり病)のおもな症状とは> “首こり”から頭痛、めまい、うつ、自律神経失調症が発症する。
■首こり・自律神経失調症よりも危険なケース
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