首こり・自律神経失調症よりも危険なケース

今回は、首こり・自律神経失調症と同じような症状についてです。

つい先日の事です。慢性疲労、ふらつき、頭痛、痺れなどの症状を伴う患者さんが「自律神経失調・首こりでは・・・」と来院されました。

ところがその方は、MRIの画像診断の結果、脳腫瘍が発見されたのです。このため、担当した脳神経外科医によって次の処置のための手続きが、すぐにその場で手配されました。

ご本人は、首こり病・自律神経失調と思っていたところが脳腫瘍という結果に、20代前半のその方は深刻な表情で医師からの説明を聞いていました。

視覚の異常、頭痛、ふらつきは、首こりだけでなく、脳腫瘍や脳梗塞、脳出血などでも起こります。この方のように、なんだかおかしい・・・もしかしたら首こり・自律神経異常では?・・・そう感じて東京脳神経センターを診察された方で、検査の結果、首こりではない“脳の病気を早期発見”できた、というケースは少なくありません。

検査もせずに、先入観だけで自律神経失調だと決めつけず、その症状の原因はどこにあるのか・・・そのための診察・検査をしっかりとおこないます。

さて、脳腫瘍とは、脳内にできた良性または悪性の増殖組織のことで、頭痛やふらふら感(めまいまたは平衡感覚異常)、うつ症状、集中力低下など、首こり病(自律神経失調)に似たような症状が起こります。

脳には生命維持機能の領域があり、さらに閉鎖された頭蓋内でもあるため、膨張するにしたがって重篤な症状を引き起こすことがあります。

脳腫瘍による頭痛の場合、月日と共に頭痛頻度が頻繁になり、やがては常に続くようになります。横になると頭痛が悪化することも多く、睡眠中に頭痛で眼が覚めるというケースも見られます。

また脳腫瘍の初期症状では、精神症状として、抑うつ、気分障害、不安感、思考力低下などが突然起こることがあります。これは認知症にも似ている症状で、ご家族が早期認知症(MCI)を心配して本人を診察に連れてくるケースも見られます。

別の記事で、天野医師が「情報過多シンドロームによるオーバーフロー認知症」に警鐘をならしていることをご紹介しましたが、身体検査、脳波測定など脳の検査、MRIなど脳の画像診断、MMSEなどのスクリーニング検査を実施して、その原因がほんとうに認知症なのか、それとも上記のような別の原因が隠れているのかをしっかりと突き止めます。

頭痛、めまい、うつ・気分障害などの症状には、この患者さんのように、首こり病や自律神経失調とは別の原因が隠されていることも少なくありませんので注意してください。

最新の脳ドック・・・わずか5ccの採血で脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを見抜くオプション検査LOX-index

トラブルで命に直結するのが心臓と脳。現在、日本人の死因1位が「がん(約36万人)」ですが、2位の「心疾患(約20万人)」、4位の「脳血管疾患(約12万人)」の合計が約32万人でがんの死因とほぼ同水準となっています。
そして驚くことに患者数ではがんよりも心疾患・脳血管疾患は圧倒的に多く、その数は約2倍(下記)でますます増加の一途をたどっています。

・がん(約152万人)
・心疾患(約161万人)
・脳血管疾患(約123万人)

恐ろしいのは、脳梗塞が寝たきり原因の約4割で、これは寝たきり要因の最多だということ。

こうしたリスクを減らすために役立つのが脳ドックです。脳ドックは現状を診断するものですが、この脳ドックの検査にオプションとしてわずかな採血で脳梗塞・心筋梗塞の将来的な発症リスク検査も可能でになっています。

発症リスクというのは、これまでの検査では、すでに発症している人の病気を見つけるためのものがほとんどでした。しかし最新の医療検査は、脳卒中、心筋梗塞など体に異状が発生する前から、その存在を見通すことができるようになってきたのです。それがLOX-index検査です。

この検査では、血液中に含まれる特定のたんぱく質量を測定し、解析することで将来的に脳梗塞や心筋梗塞を発症するリスクを数値化することができます。検査の基礎となるデータは国内で約2500人を対象に約11年追跡した研究で、LOX-indexの数値が基準値を超えると10年以内の脳梗塞発症率が約3倍、心筋梗塞発症率が約2倍になります。

検査はおよそ5ccの血液を採血するだけで、約3週間後に検査結果が判明。10年以内に脳梗塞と心筋梗塞を発症するリスクとともに、生活習慣の助言などをレポートで受け取ることができます。

これまで動脈硬化の測定は、LDL(悪玉)コレステロールの数値を指標にしていて数値が高ければ、動脈硬化が進んでいると判断しています。しかしLDLコレステロールの数値が低くても、心筋梗塞を発症する人が約30%いるとの研究結果があり、LDLコレステロールと動脈硬化の相関性は必ずしも明確ではありませんでした。

そこで日頃の健康診断の血液検査だけでなく、脳ドックの際にLOX-index検査も行なうことで、LDLコレステロールの数値が低いにもかかわらず脳梗塞・心筋梗塞を発症する人のリスクも、早期に明らかにすることができます。

 LDLコレステロールの数値が指導値よりも低いため、本当は心筋梗塞リスクがあるのにそれを自覚できていない方が本当は危険です。LDL数値が正常な方にこそLOX-indexをぜひおすすめします。30分程度の脳ドック検査にオプション追加で、時間は数分のわずかな採血だけ。検査前の準備は特に必要ありません。

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・脳卒中の分類と症状
・脳卒中5つの症状

■脳・神経の疾病リスク検出から、がん、脳梗塞、心筋梗塞リスクまでカバーできる充実の脳ドックはこちら。

その症状、ほんとうに認知症ですか?

記憶できない。すぐに忘れてしまう。考えられない。判断できない・・・
ここ最近増えているのがニセの認知症です。30代~50代の働き盛りの人が上記のような、まるで認知症のような症状を抱え東京脳神経センターに駆け込むケースが増加。特に外資系など“できる”エリートビジネスマンに多く見られる傾向があります。

発症すると物忘れ、記憶できない、考えられないなど、認知症同様の症状により仕事の遂行に大きな支障をきたします。

これまでに認知症の患者さんを5千人以上診療してきた天野医師(脳神経外科)は、若年性認知症(MCI)と診断されることも多いこれらの症状のほとんどは「認知症ではない」と診断しています。

事実、MMSE/長谷川式テスト(認知機能の障害検査)や画像診断そして脳波検査でも、認知症は認められません。では、何がこの認知機能低下の原因なのか。それについて天野医師は、ニセ認知症の大きな原因として「情報過多」を指摘しています。

これまでのコミュニケーションと比べ、パソコン、インターネット、タブレット、そして体の一部となっているスマートフォンなど、年々情報量が増加して、まさに「情報の洪水」の渦中にさらされているのが現代社会。

この状況を天野医師は「情報過多社会」と呼び、それによって起きるさまざまな弊害を「情報過多シンドローム」と呼んでいます。この情報過多シンドロームの最たるものが、認知機能障害と同様の症状を引き起こす「情報過多認知症(オーバーフロー認知症/情報過多うつ)」です。

ところで70年代にアルビン・トフラーがその著書「未来の衝撃」で警告していたのが、まさにこの「情報の洪水」でした。増え続ける情報によって、社会が正常に機能しなくなることへの警鐘でした。トフラーが予言した「情報の洪水」は、いま“情報過多シンドローム”となって人の脳を蝕み、ニセの認知症状「オーバーフロー認知症/情報過多うつ」が始まっているのです。

脳の情報過多は、膨大な情報のインプットだけでなく、“不満・不快・不安”といった要素も大きな要因となります。“不満、不快、不安”感情は常に脳内を巡り続け、脳機能のオーバーフローに拍車をかけてしまいます。

まずは、不満・不安・不快から遠ざかること、それらが脳裏に浮かんで来たらそのまま考え続けず「ストップ!」と心で言って注意を逸らす。さらに、芸術、自然、スポーツに親しむことで、脳を空にすることができます。

では、情報で溢れた脳から情報を抜くにはどうすればいいのか。

もしも物忘れが増えた(またはうつ症状がある)ら、ぜひ、楽器演奏、コンサートや音楽鑑賞、美術館巡り、体を動かすことなどを毎日の生活に取り入れてみてください。

これは情報過多シンドロームに関する余談を3例ご紹介します。

1:買い物の際に商品が多すぎると売れない「選択疲れ」
95年にコロンビア大学により行われた研究。24種類のジャムと6種類のジャムで購買行動を調査。24種類では購入者の割合は3%。6種類のジャムでは30%の客が購入。24種類を前にした客は、研究者が「選択マヒ」と呼ぶ状態に陥った。ここから「選択肢の過多」理論が生まれた。※しかし少なすぎるのも逆効果となる。

2:裁判での判決で、午後の方が好意的な判決が少なくなる「決断疲れ」
裁判官は、午前中に比べると午後の方が好意的な判決が少なくなることが明らかになっている。これは判決を出す回数が増えるごとに、決断疲れが溜まっていき判断力が鈍ってくるのが原因だとされている。

3:決断疲れを避けるための選択こぼれ話:ファッションを統一し、決断疲れを遠ざけた有名人スティーブジョブス、アインシュタイン、オバマ元大統領、マーク・ザッカーバーグほか。

・アインシュタイン:毎朝何を着るかを決めるのは時間の無駄だと考え、同じスーツを複数購入
・マーク・ザッカーバーグ:社会への貢献に関係しない決断はできるだけ下さないようにしているとして、常にグレーのTシャツ、黒のパーカー、ジーンズを着用
・オバマ元大統領:私は常にグレーか青色のスーツを着用することで決断の数を減らしている。何を着るか決める余裕はないし、他に決断しなくてはならないことが山のようにあるから
・ステーブ・ジョブス:服装を決めるという「決断疲れ」を避けるため、ファッションは黒のタートルネックにジーンズ、足下はスニーカーというスタイルを貫いていた

日常生活で「物忘れが増えたかな?」と思ったら、この情報過多シンドロームを思い出してみてください。もしも心配なようでしたら、物忘れ外来あるいは脳ドックの際にオプションで認知症検査をおすすめします。

※関連記事:オーバーフロー認知症

増加する「オーバーフロー認知症」の記事が サンデー毎日(2019年5月17日号)に掲載されました。

最近、スマホ認知症や若年性認知症などがメディアで取り上げられる機会が増えています。その正体は脳のオーバーフローにあることを突き止めた天野医師の取材記事がサンデー毎日に掲載されました。

天野医師は現在、東京脳神経センターで物忘れ外来、早期認知症外来、てんかん外来はじめ、脳腫瘍、脳血管奇形、脳内出血など脳疾患全般を診察しています。

その天野医師の患者さんに近頃増えているのが30代~50代の働き盛りの方。物を覚えられない、物忘れが多くなった、イライラする、やる気が起きない、仕事のミスが急に増えた、物事の判断ができなくなったなどなど、認知症に似た症状に悩み「もしかしたら自分は若年性認知症なのではないか?」と不安になり受診をしてきます。

長谷川式・MMSなど認知症の検査をしても正常。画像診断的にも脳に異常は見られず、脳波も正常。では何が原因なのか?天野医師はその原因を脳内がオーバーフロー状態になっていることを突き止めた。脳内がオーバーフロー状態になると認知症に似た症状が出るのです。その一因としてスマホの存在があります。 仕事に支障をきたす、こうした認知症ににた症状にもしも心当たりがありましたら、悩まずにお気軽にご連絡いただければと思います。

年間5000人の認知症患者さんを診察する天野医師はじめ、経験豊かな医師団が対応させていただきます。

早期認知症・てんかん外来で定評ある天野惠市医師が水曜日も診察します。


脳神経外科医の天野医師は、これまで脳の血管障害、脳腫瘍や血管奇形といった脳・神経に関するあらゆる病気の診断・治療経験を豊富に持ち、脳の疾病の診断と治療で日本でも有数の実績を持つドクターです。

現在、天野医師は毎週木曜日に東京脳神経センターで、てんかん、早期認知症はじめ脳梗塞・脳動脈瘤の診断、そして首こりによる自律神経失調まで診察しており、リピーターや口コミでの診察希望者が多く、なかなか予約をとることがしにくい状況が続いていました。

■天野医師プロフィール

患者さんからの希望も多かったため、今月4月から水曜日も診察日となりました。

頭痛、めまい、首こり、物忘れ、意欲低下など、気になる症状がありましたらお気軽にお電話ください。

さて余談ですが、最近増えているのが30代~50代の働き盛りの方が「認知症ではないか?」ということでの受診です。そしてそのほとんどが、脳MRIでも、早期認知症検査(MMS検査)、早期アルツハイマー検査(VSRAD検査)でも問題がないというもの。

天野医師は若年性認知症と診断されるこれらの多くは、実は『ニセ認知症』であると診断し、改善させています。この状態は、巷で言われ始めた“軽度認知障害(MCI)”ではなく「オーバーフロー脳(オーバーフロー認知症)」と呼び、認知症とは区別しています。

これは、過度のストレスによる情報の脳内ループやスマホ、タブレットの普及による常時情報インプット状態により脳が情報で溢れかえり、記憶したり考えたりができなくなり、ボーっとしたような、まるで認知症のような状態になってしまうことを指しています。

最近よく耳にする「スマホ認知症」も「オーバーフロー脳」の一症状です。

2019年2月19日(火) にNHK「クローズアップ現代」で「“スマホ脳過労” 記憶力や意欲が低下!?」が放送されましたが、この中で天野医師もコメントしています。

さらには脳機能の活性化にバラの香りが有効である、ということも研究し、書籍「ボケたくなければバラの香りをかぎなさい」をワニブックスより発刊しています。また、日本フレグランス協会主催のスペシャルセミナー「香りの脳内伝導・香りと脳内環境」~脳科学者、天野惠市氏の香水による脳トレ~も好評でした。

経験豊富で個性豊かな天野惠市医師の診察日は水曜日・木曜日の午後となっています。

【天野惠市医師 近著】

長生きする読書術

ボケたくなければバラの香りをかぎなさい」

脳ドック、頸ドックの取材動画が公開されました

脳ドックの検索サイト「E-PARK」さんに取材いただいた脳ドックと頸ドックの動画がYouTubeに公開されました。

取材動画では、脳ドックだけでなく、原因不明の体調不良を発症させる首こり病(自律神経失調)を検査できる「頚ドック」についても北條医師が説明しています。
東京脳神経センターではどういうところを重要視して検査をしているのか、検査の後患者さんにどのようなアドバイスを心がけているのかを、脳神経外科医の北條医師と放射線科の柳さんがお答えいたしました。

また首こり病の診断の際も、頭痛の原因に重篤な病気が隠されていないかをしっかりと検査します。もしもその結果、頭痛が脳卒中の前駆症状だと判明すれば、連携する病院での迅速な処置を手配することになります。

またその頭痛が緊張型頭痛なのか、慢性頭痛・片頭痛など緊張型頭痛以外の頭痛なのかを診断し、緊張型頭痛であれば大後頭神経を圧迫する首こりの治療となります。もちろん自律神経失調を発症させる首こり病の診断は、首の検査だけでなく重心動揺検査や瞳孔検査、サーモグラフィーによる体表温度の検査など総合的に実施して、首こり病であることをしっかりと見極めたうえで治療を実施することになります。

脳の健康の脳ドックと自律神経の健康の頸ドックとなります。

脳ドック、頸ドックの取材動画