■ No.74 33歳 女性
バイク販売を家業としている主人の元に嫁ぎ、2年がたとうとしている頃でした。
だんだんと「疲れやすく」なり、会社から帰ると寝なければ食事の支度が出来ない。ひどい時は数時間寝ても起きれず、しびれを切らした主人に起こされる始末でした。そんな毎日を繰り返す私に、おかしいと言い出したのは主人でした。
「帰って来て寝てる時間も長くなっているし、今まで聞いた事のない様ないびきをしている」と言われ、急に心配になり病院に行く事にしました。ちょうど当時話題になっていた「無呼吸症候群」かと思ったのです。結果は「異常なし」。しかし、この頃から体調はどんどん症状が増え様々な病院を転々とする日々が続く事になりました。
そのうち、「めまい」「倦怠感」が加わり、ある内科では血液検査と脈拍が遅いという理由から「副腎皮質ホルモン異常の疑い」とし国立病院を紹介されましたが、そこでの診断結果は「うつ病」。
しかし、気分が落ち込む事はなかった私は診断に納得がいかず、今までの受診資料を全て持って大学附属病院の脳神経内科を受診しました。この頃から、こめかみを締めつける様な「頭痛」を併発する様になっていました。様々な検査をする中で、MRIが不鮮明という結果から入院をして、カテーテルを使った検査手術を受ける事になりました。
結果は「異常なし」。しかし、めまいと「眼震」があるとのことから「前庭神経障害」と診断され、通院し、薬を飲み続けました。しかし、全く改善がなく更に、めまいがひどくなり「集中力、記憶力も低下」し、頭痛には薬も効かなくなっていました。また、お風呂から上がると「のぼせ」のような、暫く立ち上がれない症状も出てきました。
それでも家業は繁忙期。様々な不調に耐えながら、接客する事が苦痛でなりませんでしたが、はっきりした病名がつかない事で「私は病人です。」とは言えず、また忙しい中で周りの理解を得ようとする事が自分でも出来ず、病院へ行く以外は仕事をするしかないと辛抱していました。
その後、看護師の友人の進めで「めまい」の診断ができるという耳鼻科を紹介されて検査しました。血圧が安定していない。脈拍が遅いことから総合病院の循環器科を紹介されました。そこでは、「起立性調節障害の疑い」で検査を受けましたが異常なし。
循環器科の先生の進めで「低髄圧症候群」を他地域の国立病院で調べる事にしましたが結果「異常なし」。「静かにしていても胸がドキドキする」「目が乾燥」して目薬が手ばなせなくなる。
倦怠感がひどく寝たきりの状態になる日が多くなり、どうしたら良いのかと悩む日々が続き、人に進められるがまま、漢方、鍼灸、整体、催眠カウンセリング、最後にはお祓い、除霊等、神懸り的な方向にまで行きました。症状は増えるばかりで、「目の奥が痛い」「まぶしい」「手足の冷え」が併発しました。
そんなある日、松井先生が「頚性神経筋症候群」についてお話していたTVを母が見て、東京脳神経センターの名前を教えてくれ、すぐに初診の予約をしました。
東京脳神経センター受診。問診表の内容はほとんど当てはまり、首の触診では、椅子からずり落ちそうになる程の激痛でした。過去に2回のムチウチの経験もあり、仕事はパソコンを使ったりバイクやトラックに乗る等、同じ姿勢を長時間繰り返す内容だったことも納得いく要因でした。
東京脳神経センターまでは片道3時間、通院で治すには難しい距離と言う事で、入院をすすめて頂きました。「やっとたどり着いた」と涙が出た程でした。
入院までの間、「うつ状態」「手足の痺れ」併発。倦怠感が更にひどくなり、辛抱できた事も出来なくなり、感情のコントロールが出来ず全ての人が敵の様に思えてしまい、涙ばかり出てくる日々で、それでも会社に出てくれと言う主人に対し「会社に行っても役に立てない事が辛い」と必死に訴え、暫く休職する事にしました。
ここから入院までは、あらゆる症状に疲れ果て、1日で起きていられる時間は朝、昼、晩合計で8時間程度。つまり16時間は眠ってしまう状態で、買い物も宅配に頼らざるを得なくなり、最低限の家事をする事も辛くなっており、本当に治るのかと不安ばかりがつのりました。そして入院。
退院を間近に控え、振り返ると心身共に辛い病気で、何度となく消えてなくなりたいと思いました。入院して治療をしても効果はゆっくり現れてくるので、挫けそうになった事もありましたが、辛抱強く「ここで必ず完治できる」と信じて治療を続けてきました。
おかげ様で今では悪い夢を見ていたと思える程、体は毎日が目覚めのよい朝のように軽くなり、心は、必ず元気になると信じて待っていてくれた家族、友人や会社のスタッフ全ての方にどのような恩返しができるか等、様々な事が前向きに考えられるようになりました。
松井先生がこの病気を研究して下さっていた事、そして根気強く診察して下さったことに心から感謝しています。本当にお世話になりました。ありがとうございました。





